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先進医療特約
最近の医療保険には先進医療特約という特約があり、ほとんどの医療保険に付けることが出来ます。
この特約が付いていると先進医療を受けた際、実際にかかった治療費がもらえます。要するに先進医療を無料で受けられる権利を持つことが出来るということになります。
先進医療とは??
そもそも先進医療とは何か?
ポイントは下記の2つです。
●健康保険適用外の治療
●厚生労働大臣から承認を得た治療
要するに「健康保険は適用されないが、国(=厚生労働大臣)から承認を受けた最先端の治療」ということです。
健康保険適用外の治療
先進医療は健康保険の適用外の治療です。
ですから、3割負担でもなければ、当然、高額療養費も適用できません。
例えば重粒子線治療などが有名です。
重粒子線治療とはがん治療の放射線治療の1種です。
一般的な健康保険適用の放射線治療はX線というものを用います。
その場合、周りの細胞も傷つけてしまい副作用が出ることがあります。
それに対して重粒子線はがんにピンポイントで放射できるので副作用が限りなく小さくできると言われています。
ただし、最先端の治療のため、健康保険適用ではなく、その費用は約300万円にもなります。
そこで、先進医療特約が付いた医療保険に加入していると、重粒子線治療にかかる技術料(=治療費の実費)を保険会社からもらえるのです。
正確には病院から受け取る先進医療の請求書にある金額を保険会社からもらえるということです。
厚生労働大臣から承認を得た治療
先進医療は必ず厚生労働大臣から承認を受けています。
正確には厚生労働省のHPに掲載されています。
また医療機関(=病院)も厚生労働大臣から認定を受けていないといけません。
と言うことは、もちろん保険会社からも先進医療と認められません。
先進医療は保険会社が決めているのではなく、あくまでも厚生労働省から認められた治療なので。
ちなみに上記の重粒子線治療は現在、全国で4か所のみです。
ただ、現在、建設中の医療機関もあるので、将来的には重粒子線治療を受けられる医療機関も増えると言われていますが。
また先進医療は入れ替わりがあります。
症例が増えて健康保険適用に入る治療もあれば、逆に先進医療から外れる治療もあり得ます。
さらに新規で先進医療に認められる治療も今後あり得ます。
医療保険に付けることが出来る先進医療特約は、その時点で厚生労働大臣に認められた治療が全て対象ですので、仮にその数が増えたとしたらその治療全てが先進医療特約の対象となります。
自由診療との違い
健康保険の適用外の治療というと
「じゃ、歯の矯正は??」
「レーシック(視力矯正)も対象??」
と思う人もいるかもしれません。当然それらは対象外です。
なぜならそれらは自由診療だからです。
健康保険が適用されないのは先進医療も自由診療も共通しています。ただし、大きな違いは前述したとおり厚生労働大臣から認められているかどうかです。
正確には厚生労働省のホームページにもありますので、そこで確認するのが正確です。
医療保険とがん保険の先進医療特約
意外と知られていないことですが、被保険者1人につき付けられる先進医療特約は保険会社1社につき1つと決まっています。
と言うことは、1社の保険会社から医療保険を2件加入しようとしたら、片方にしか先進医療特約は付けることが出来ません。
これはどの保険会社でも同じルールです。
また先進医療特約は医療保険以外にもがん保険にも付けることが出来ます。
ということは医療保険、がん保険を同じ保険会社で加入する場合、医療保険かがん保険どちらかにしか先進医療特約を付けることが出来ません。
そこで医療保険とがん保険、どちらにも先進医療特約を付ける方法があります。
それは医療保険とがん保険を別々の保険会社で加入する方法です。
先進医療特約は各保険会社一人につき1つだけですから、加入する保険会社を変えてしまえば関係ありません。
もちろん
・医療保険の先進医療特約 ⇒ 全ての先進医療が対象
・がん保険の先進医療特約 ⇒ がんの先進医療のみが対象
です。
この方法で医療保険とがん保険に両方とも先進医療特約を付けてか加入したとします。
がん以外の先進医療を受けた場合は医療保険に付いている先進医療特約からしか給付されません。
ただし、がんの先進医療を受けた場合は医療保険とがん保険の両方から先進医療の給付を受けることが出来ます。
こういった提案は保険会社の社員では提案出来ません。なぜなら保険会社1社しか扱えないので。
逆に複数の保険会社を扱っている保険代理店のFPに相談すると医療保険とがん保険、それぞれ違う保険会社で提案をしてもらうことが可能です。